ところが、こちらの身の上を少し話したら、「ヘビーな人生ですね」なんて言われる。
僕としては、それ程苦しい人生を歩んでいるつもりは無い一方で、ほんのわずかしか話していない身の上で驚くなら、あの話やあの話やあの話をしたら、この人は何て思うんだろう?っていう気分になる。
確かに僕は、ある程度安定した生活で、結婚して子どももいる。
同世代の人達の中では、とても恵まれていると言えるだろうし、僕らが子どもの頃に思い描いた漠然とした青写真に限りなく近い姿に見えるかもしれない。
だけど見える姿はどうあれ、僕より恵まれている点はすべての人にある。
結局のところ、飛ぶ鳥を「自由で良いな」と羨んだり、水鳥を「優雅だ」と勘違いするのと同じことだと思う。
どんな姿の中にも、その立場にしか解らない大変さも、その立場でしか得られない幸せもある。
本当は誰もが、「大変だけれども、幸せだ」という真っ只中にいると思う。
そしてその日々を素直に積み重ねる中に、以前とは違った喜び方ができるようになる。それが、「心が成長する」ってことだと思う。
他人を羨むくらいなら、現状を喜ぼう。
「幸せな状況」が先にあるんじゃなくて、幸せだと思うことが先なんだ。
「当たり前の幸せ」なんてどこにも無い。
世界は、主観の積み重ねでできているのだから。
「今」を喜ぼう。毎日。

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